2016年1月31日日曜日

"Eeny, meeny, miny, burn!" - Annie(アニー)って何?

"Eeny, meeny, miny, burn!" - Annie(アニー)って何?

日本語版においては「誰を燃やそうかな」と訳されている Annie のこのセリフ。当然このダジャレは日本語特有であり、元祖英語版では英語の文化に合わせたセリフでした。

元ネタは "eeny meeny miny moe"

この言葉は英語圏の子どもたちが鬼ごっこの鬼を選び出す時などに用いる歌です。日本語でいう「誰にしようかな天の神様の言う通り」に相当する言葉です。音節は ee/ny, mee/ny, mi/ny, moe と分かれているので最初から7番目の人が指名されることとなります。最後の "moe" が burn(燃えろ)に置き換えられているということを考えると、このセリフから想像できるシチェーションは次のようになります。
Annie は歌いながら最初は無邪気な子供のように一人ひとりを指差していき、最後の人に対して "burn!" と言いながら魔法を放ち燃やしてしまう。
 the Dark Child という2つ名はこのセリフからもうかがい知ることができ、日本語版では「燃やそうかな」の「燃や」を聞いた時点で遊び言葉になっていることに気づいてしまいますが、英語版では "burn" をいう最後までまるで無邪気な子供のように聞こえているのです。

2016年1月30日土曜日

アジール? Azir? 아지르? 阿祈爾?

アジール? Azir? 아지르? 阿祈爾?
日本語では「アジール」と表記される Shurima の王様。 しかし、多くの英会話者にとってこの発音はとても変わっており、しばしば日本語話者や韓国語話者の言う彼の名前は「Ajiru」などと表記されることがあります。

Azir(英語) 

そもそも「アジール」と日本語で表記されるようになった経緯は、「英語の読み間違い」にあるでしょう。 まだ日本サーバーがなかったころ多くの日本人が Azir を「アジール」と読み間違いそれが定着してしまいました。おそらく、それを考慮して彼の名前がそのように訳されたのでしょう。英語では実際は このように 発音します。この動画の22秒地点でも "amazing play by FeniX on Azir" とアナウンスしており、確認できると思います。ですので、彼らにとって「アジール」という発音がいかに面白く聞こえるかはこれらからわかってもらえると思います。

아지르(韓国語)

日本語話者の多くはは Azir の読み方を間違ってしまいましたが、それは韓国語話者も同じだったようです。このように彼らも Azir を発音しており、そのまま韓国語名として命名されました。現在韓国のプロは世界各地で活躍しており彼らがNAのチームに所属していることも珍しくありませんが、この発音の違いによって試合中のやり取りがとても面白いことになっています。この試合の中で Azir という発音と 아지르 という発音が入り乱れているのが確認できます。

阿祈爾(台湾)

打って変わって中国語には英語の "r" と同じように巻き舌のような発音をもつ "er" という発音があります。彼らはそれを用いて "r" についてはうまく翻訳したようですが、なぜか "zi" は "qi (chi)" へと変わってしまいました。このような発音です。中国語には "ji" という発音はあれど "zi" はありません。結果言いやすさや慣習から "qi" を選択したのでしょう。

「リーグ・オブ・レジェンド」?(ゲームタイトル)

「リーグ・オブ・レジェンド」?(ゲームタイトル)

日本では「リーグ・オブ・レジェンド」と表記され呼ばれているこのゲーム。世界では一体どのように呼ばれているのでしょうか?

"League of Legends" (NA、その他アルファベット言語地域)

元祖NA(北米)で使われる名前です。そしてアルファベットを用いる言語を使う国々でもこれらが流用されます。日本語の「リーグ・オブ・レジェンド」というタイトルもこの発音を真似たものとなってはいますが、一つだけ変更が加えられた点があります。お気付きの通り "Legends" であって、"Legend" ではありません。英語において s が付くか付かないかは単数か複数かを差別する大事な要素です。つまり彼らのいう「伝説」というのはひとつではなくて、たくさんあるものだということがここから読み取れます。しかし、日本語には単語に単数、複数を表す要素がありませんので "Legend" と置き換えて訳すことにしたのでしょう。ただ、個人的には「リーグ・オブ・レジェンズ」でも大方の日本人は理解できると思われるので、(そもそも発音をカタカナに直しているわけですし) なぜこのような翻訳に至ったのかというのはとてもおもしろいところです。

 

「리그 오브 레전드」(韓国語)

世界の中でもずば抜けたトップレベルの戦いが繰り広げられる韓国。そこでは彼らの使う文字である「한글(ハングル)」を用いた表記がなされます。Google翻訳で発音を確認してみると、こちらも日本語と同じく英語の発音を真似たものであることがわかります。がしかし、やはり "Legends" に関しては "Legend" と見立てられて直されたように聞こえます。

 

「英雄联盟」(中国)・ 「英雄聯盟」(台湾)

日本語も韓国語も些細な違いはあれど英語の発音を直したものでしたが、中国と台湾では発音を置き換えることなく、意訳という形をとっています。(中国では簡体字、台湾では繁体字を仕様していますが、発音は同じです)。「英雄」は想像の通り "Champion"(チャンピオン)のことを示しており、「联盟 / 聯盟」は "League"(リーグ)を意味します。非常にシンプルな名前です。なお発音は Yīngxióng liánméng となり、日本語名や韓国語名であれば英会話者にも通じるかもしれませんが、こちらはまず通じることはないでしょう。